梅野、坂本、原口。
阪神の一軍クラスのキャッチャーたちです。
今回は2019年シーズンのキャッチャー事情について振り返ります。
正捕手である梅野選手を中心に阪神のキャッチャー達の考察をしていきます。
どうかお付き合いください。m(_ _)m
【梅野隆太郎vs原口文仁】打てる捕手はどちらだ?2019年振り返り<阪神タイガース>
出場試合数のお話 (2019年)
阪神で2019年シーズンにキャッチャーとして出場したのは、
梅野選手、坂本選手、原口選手の3人ですよね。
そのほかで言うと、稀に長坂選手も出場していましたね。
梅野選手、坂本選手、原口選手のそれぞれの2019年シーズン出場試合数を見てみましょう。

梅野選手が129試合も試合に出場しています。ぶっちぎりで出場機会が多いです。
次に坂本選手は20試合出場となっています。
そして原口選手は43試合出場しています。原口選手は代打での試合出場が多かったです。
こうしてみても、阪神の正捕手は梅野選手ですね。
梅野選手はゴールデングラブ賞に2年連続(2018年、2019年)で輝きました。守備力は球界屈指の選手だと言えます。
盗塁を許さない強肩 “梅ちゃんバズーカ”
ピッチャーの暴投を絶対に後ろに逸らさない “梅ちゃんウォール”
とにかく守備において最強なのです。
2019年にはキャッチャー捕殺の日本記録も更新しました。地味ですが、とんでもない偉業です。
キャッチャーの捕殺が記録される方法はバントゴロの処理や盗塁阻止が挙げられます。
梅野選手は素早いのでバント処理は上手いですよね。よくピッチャーを助けていますよね。(青柳投手とかドリス投手とか…)
盗塁阻止に関しては、”梅ちゃんバズーカ”でアウトを取りまくっています。
あと捕殺が考えられる場面は、振り逃げのパターンです。第3ストライク目がワンバウンドになったら、打者を直接タッチアウトにするか、ファーストでアウトにする必要があります。
これには梅野選手の壁性能 “梅ちゃんウォール” が大きく貢献しています。
阪神のピッチャーはワンバウンドを投げるピッチャーがめちゃくちゃ多いんです。
特にリリーフ陣ですよね。
藤川球児、島本のフォーク
ジョンソン選手のパワーカーブ
ドリス選手のスプリット
阪神投手陣の防御率が高い理由の一つに、思い切って落ちる変化球を投げられることがあります。
これは梅野選手の壁性能が優秀なので可能となっていることです。
梅野選手が投手陣の良さを引き出しているのです。
梅野選手の壁性能が特に必要とされたのが、ドリス選手でした。
メジャーに行っちゃいましたけど、ドリス選手の暴投っぷりはホントに凄かった…。梅野選手の壁性能ありきのピッチングスタイルでした…(笑)
ドリス選手はメジャーで荒れ球スプリット投げられるでしょうか。受けるキャッチャーは大変でしょう…。
梅野選手を絶賛しているのがジョンソン選手ですよね。PJです。
メジャーに帰ってしまいましたが、2019年の中継ぎエースだったPJもチームを去るときに梅野選手についてコメントを残しています。
「バックの皆さんに守っていただいた。特にウメノ。皆さんが思っている以上にもっと評価されるべき。彼がなしえたことは素晴らしいことだと思う」
2019年シーズン終了時、ドリス選手とジョンソン選手は日本球界を離れ、メジャーに行くことになりました。日本球界で実力を証明してメジャー行きの切符を手に入れたのです。
メジャー行きを果たしたのは、梅野のおかげと言える部分はあるでしょう。
「ウメチャン、アリガトウ」ですよ、ほんと。
1シーズンで2人もメジャーリーガーを輩出する阪神のリリーフ陣って
どんだけ凄いねん!
っていう感じですが、2020年の助っ人外国人にも期待しましょう。
スタメンマスクは?
2019年シーズンのスタメンマスクについて見てみましょう。

年間143試合のうち、梅野選手がスタメン出場した試合は121試合です。
梅野選手は阪神のキャッチャーのなかでダントツに試合に出場しており、虎の正捕手であることがが分かります。
しかし121試合はスタメンですが、22試合はスタメンではないということです。
意外に感じませんか?
キャッチャー捕殺の日本記録を達成したり、ゴールデングラブ賞を取ったりしているだけに全試合出場しているほどの存在感があります。
一方、坂本選手はスタメンで15試合出場しています。
坂本選手といえばダルビッシュがフレーミングについて称賛していて技術のある選手です。
2019年シーズンは夏場あたりから坂本選手が起用され始めました。
夏場は梅野選手の打撃の調子が良くなかった時期です。梅野選手の打撃不振や疲労を考慮した上で首脳陣が坂本選手をスタメン起用し始めました。
矢野監督からの起用法説明がないので、「あれ?おかしいな。」と思ったファンも多いでしょう。
原口選手は2019年に大腸がんという大病を経験しますが見事に復活を果たしています。交流戦から1軍に帰ってきてくれたのですが、本当に感動しましたよね。
そんな原口選手のスタメンマスクは7試合となっています。
試合出場は43試合ですが、これはキャッチャー以外での出場が多いのです。2019年は代打やファースト守備で試合に出場していました。
原口選手がキャッチャーとして出場するときは、秋山投手とコンビを組む同級生バッテリーが多かったです。
秋山投手が投げるときには原口選手のキャッチャーを務めるとことがチームの決まり事だったのでしょうね。2人は同期入団で付き合いが長いのです。
こうして見ても、2019年は坂本選手や原口選手が試合で結構起用されています。
阪神の正捕手は完全に梅野選手で決まりという印象は受けないです。
首脳陣はまだ競争させる気があるのかもしれません。
矢野監督はキャッチャー出身の監督です。
中日時代は中村選手という正捕手の控えキャッチャーでした。
なので坂本選手や原口選手ら”控えキャッチャー”の気持ちが分かるのでしょう。
そういう選手たちにも期待を持っています。
とは言っても現時点で正捕手は、”走・攻・守” 全てハイレベルなキャッチャーということで梅野選手で決まりです。梅野選手はチームの核となる選手です。
坂本選手、原口選手クラスの”控えキャッチャー”がいるというのは、他球団から見ても贅沢なことですね。
坂本選手は打撃・守備ともに良いです。原口選手は芯がブレないバッティングが魅力でしかないです。
他球団の正捕手はというと…?
他球団の正捕手の試合出場数を確認してみましょう。

セリーグを見てみましょう。
梅野選手(阪神)、曾澤選手(広島)、中村選手(ヤクルト)が125試合以上もの試合に出場しています。
梅野選手はセリーグで一番試合に出ているキャッチャーなのですね。
パリーグを見てみましょう。
135試合以上もの試合に出場している選手が、なんと3人もいます。
凄いですね。
これを見てしまうと、梅野選手はあとプラス10試合くらい出場してもいいと感じてしまいます。
近年ではキャッチャーは分業制のチームが多いです。投げるピッチャーによって受けるキャッチャーを変える球団が増えてきました。
しかしパリーグの1位球団(西武)と2位球団(ソフトバンク)はキャッチャーを固定しています。
阪神もゴールデングラブ賞に2年連続で輝いている総合力の高い梅野選手を完全に固定してもいいのでは、と感じます。
阪神の正捕手は梅野!
梅野選手は阪神で数少ない表彰選手です。ゴールデングラブ賞を獲得しています。
2019年は守備だけではなく、打撃力&盗塁力を持ち合わせていることを証明できたシーズンでした。
契約更改のときも阪神の選手のなかで一番最後の更改でした。球団側もチームに一番貢献したという評価をしているんじゃないでしょうか。
2019年シーズン終了後の契約更改で、梅野選手の年俸は1億円の大台に乗りました。
ピッタリ1億円ということで少し厳しめの査定な印象はあります。もうチョットあげてもよかったのではないかと感じます。
FAの権利取得まであと1年ですし、なにより2018年の初ゴールデングラブ賞のときの契約更改は渋々サインでしたから。
まぁ、3年続けて一流と言われる世界です。
2020年もゴールデングラブ賞を取って3年連続となれば、年俸は一気に2億くらいに跳ね上がるでしょう。
なので怪我無く頑張ってほしいですね!
梅野選手は年齢的に中堅選手になってきました。
大体の選手が年下でしょう。
兄貴キャラになってきました。
色々と教えてくれたメッセンジャー投手も引退しちゃいましたし、これからは自分がチームを引っ張っていく番です。
相性抜群の西勇輝投手とともにチームを牽引していってほしいものです。

梅野のスゴイところはチームメイトを鼓舞できることです。
秋季キャンプでは藤浪選手のことを「悪くなってる!」とはっきりと指摘したかと思えば、春季キャンプでは「メチャメチャ良かった!」と鼓舞しています。
また、2019年シーズン中の大山選手のことを振り返って、「苦しかっただろう」と気にかけてくれました。
そういう後輩選手の面倒を見ることが出来る素晴らしい選手です。
そういった総合的なところも含めて2019年シーズンのチームMVP選手だと思います。
皆さんはどう思いましたか?
2020年もたくさんの「明日も勝つばい!」が聞きたいものです。
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